手品師(The Magician)
2012年、ジャケ・ドローは、啓蒙思想の時代、18世紀の驚くべき芸術を再びよみがえらせ、新たなオートマタを発表しました。それが、鳥と戯れる人型のクリエーション「マジシャン」で、ジャケ・ドローとレショーに捧げられた「AUTOMATES & MERVEILLES(オートマタと傑作品の数々)」展で披露されました。1437個ものパーツでできたメカニズムで駆動するこの技術の結晶は、ごく細かなディテールにも最大限の注意を払い、驚きべき効果を生み出しました。創作の全過程で、ジャケ・ドローがその専門性を極めたすべての工芸技術が使われました。「マジシャン」は、数回キーを回すと作動します。頭を左右に動かし、その視線は実に人間らしく観衆を見渡し、腕を動かして左右の手で交互に釣鐘を持ち上げます。